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【第51回】

テンポラリファイルとめも理の机

（04/01/19）

めも理と窓太 登場人物紹介

　窓の杜高校、超パソコン部の部室。

　あらあら、めも理ちゃん。机の上がちらかっているようです。

　一体、何があったのでしょう？

めも理の机

めも理ちゃん、机の上がちらかっていますね。

大丈夫よ、一時的に置いている物ばかりだからすぐに片付けるわよ。

一時的に置いているって、“テンポラリファイル”ですか、まったく。

テンポラリファイル？　何それ。お寺のファイル？

それはテンプルファイル。お寺のファイルでも、こめかみのファイルでもありません。テンポラリファイルですよ。 　相変わらず中途半端なものの覚え方をしていますね。

むっ、私の机がテンポラリファイルですって、きっとそれは悪口ね！　きちんと説明しなさい窓太！

えー、そんなに怒りますか。仕方がないです。きちんと説明しますから許して下さい。トホホ。

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テンポラリファイル

めも理と窓太の4コマまんが 「めも理の机」

めも理ちゃんはなぜ、机の上にいろいろな物を置くのですか？

そりゃあ、手は2本しかないもの。あれやこれやとお菓子を食べたり、パソコン触ったりしていたら、手に持っている物を一時的にどこかに置かないといけないじゃない。

テンポラリファイルも似たような目的で作られるファイルです。めも理ちゃんが机の上に物を置くように、アプリケーションが作業をしているときに、一時的にハードディスク上へファイルを作ることがあるのです。そういったファイルのことを、“テンポラリファイル”と呼ぶのです。略して“テンプファイル”と呼ぶこともあります。

へー、アプリケーションも私と同じようなことをしているんだ。

そうです。

それで、そのテンポラリファイルってどこに作られるの？

そうですね。だいたい次の3種類の場所が多いです。 　1つ目が、あるファイルを開いたときに、そのファイルと同じフォルダ内に作るケースです。これは、開いたファイルを変更するときに、変更前のファイルを念のために取っておく目的で作られることが多いです。そういう目的の場合は、バックアップファイルと呼ばれることもあります。 　2つ目が、アプリケーションの置かれたフォルダです。これは、アプリケーションが作業の都合上作成することが多い場所です。 　3つ目が、Windowsがあらかじめ用意しているフォルダです。これは、Windows上で作業する場合に、あらかじめ一時的なファイルの置き場所をここにしておきましょうということで用意されているフォルダです。このフォルダはTEMPフォルダなどとも呼ばれます。 　TEMPフォルダが保存されている場所はいくつかありますので、下にまとめて紹介しますね。

C:\WINDOWS\Temp

C:\Documents and Settings\ユーザー名\Local Settings\Temp

C:\Temp

テンポラリファイルは、なんで決められたフォルダに作らなきゃいけないの？

例えばですが、アプリケーションがなにかの拍子で異常終了してしまったとします。そうすると、テンポラリファイルが作られっぱなしになってしまいますよね。

作られっぱなしのファイルがたくさんあったら、ハードディスクがいっぱいになったりしないの？

そうなる危険性もあります。 　こういうときに、TEMPフォルダは便利なのです。今説明したように、TEMPフォルダは一時的なファイルの置き場所です。そのため、TEMPフォルダ内のファイルは、一時的なファイルだと分かっています。一時的なファイルですから、ファイルが残ってしまってもユーザーが安心して削除できるわけです。

なるほど、一時的なファイルばかり格納されているフォルダなので、あとで片付けてもOKだということね。

そういうことです。めも理ちゃんも、一時的な荷物だったら、あとでお掃除をしてちゃんと片付けて下さいね。

うわっ、やぶ蛇だったわ。

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片付け

仕方ないわね。机の上を掃除することにするわ。

それがいいですよ。

うーん。

どうしたんですか？

一週間前の宿題が出てきたわ。でも、一時的なファイルだから捨ててもいいわよね。

うわっ、めも理ちゃん。宿題をゴミ箱に捨てたら駄目ですよ。ちゃんと解いて、提出して下さい。

これはテンポラリファイル、これもテンポラリファイル……。

宿題をこんなにため込んでいたのですか。全然一時的なファイルじゃないじゃないですか。

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今回出てきた用語の解説

【テンポラリファイル】　アプリケーションの作業の都合上、一時的に作成されるファイル。テンプファイルとも呼ばれる。アプリケーション終了後にも残っている場合は、削除してもよい場合が多い。

（クロノス・クラウン：柳井 政和）