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【第131回】

デスクトップ検索と専属探偵

(05/11/07)

めも理 窓太 めも理と窓太
登場人物紹介

 窓の杜高校、超パソコン部の部室。

 あらあら、めも理ちゃん。今日は何か調べているようです。

 一体、何を調べているのでしょうか?

デスクトップ検索

めも理  ねえねえ窓太。

窓太  何ですか、めも理ちゃん。
 勉強以外の相談なら聞きますよ。

めも理  最近、“デスクトップ検索”という言葉をよく聞くんだけど、これは一体何なの?

窓太  そうですね、デスクトップ検索は、専属探偵のようなものです。

めも理  専属探偵?

窓太  そうですよ。

めも理  ちょっと興味があるわね。窓太、その話を聞かせてよ。

窓太  分かりました。それでは少し話すことにいたしましょう。


専属探偵

4コマまんが
めも理と窓太の4コマまんが
「デスクトップ検索」

窓太  さて、めも理ちゃん。“Yahoo!”や“Google”といったWeb検索サービスを利用しますか?

めも理  するわよ。
 インターネット上にある多くの情報のなかから、自分に必要な情報を効率よく探し出してくれるから非常に便利よね。

窓太  そうですね。Web検索サービスを利用することは、現実世界ではプロの探偵に調査を依頼するようなものです。
 素人ではうまく調べられないことを、ばっちり調査してくれます。

めも理  そうね、プロの探偵みたいなものね。

窓太  さて、先ほどめも理ちゃんが質問したデスクトップ検索は、このWeb検索サービスの技術を応用したアプリケーションになります。

めも理  応用したアプリケーション?

窓太  そうです。デスクトップ検索ソフトは、Web検索サービスでWebページを検索するような感覚で、自分のパソコン内の文書ファイルを検索してくれるアプリケーションなのです。

めも理  へー。でも、Windowsにもパソコン内のファイルを検索する機能があるじゃない。わざわざデスクトップ検索ソフトを利用するメリットでもあるの?

窓太  いい質問ですね。
 それではこれから、デスクトップ検索ソフトが素人とは違う“プロの探偵”である理由を、順に解説していきますね。

めも理  むっ、期待できそうね。

窓太  まずは、さまざまな種類のファイルを、2種類の方法で検索してくれることです。

めも理  ふむふむ。

窓太  デスクトップ検索ソフトを利用すれば、Windows標準のファイル検索機能では探せないファイルまで見つけられます。
 例えば、Windows XP標準のファイル検索機能では、文書ファイル内に書かれた文字列をもとに検索する場合、テキストファイルやHTMLファイル、「MS Word」や「MS Excel」の文書など、限られた種類のファイルしか検索できません。
 一方デスクトップ検索ソフトを利用すれば、テキストファイルやHTMLファイルなどに加えて、メールのメッセージや添付ファイル、PDFファイル、Webブラウザーのキャッシュ、メッセンジャーソフトの会話ログなどまで、ファイルの中身を調べて検索してくれます。

 またWindows標準のファイル検索機能では、指定した文字列がファイル名に含まれているかどうかでファイルを検索する“ファイル名検索”と、文書内に書かれた全ての語句をもとにファイルを探し出す“全文検索”のどちらか一方しか一度に実行できません。
 デスクトップ検索ソフトは、ファイル名検索と全文検索を同時に実行し、さまざまな種類のファイルを逃さず探してくれるのです。

めも理  おおっ! それは便利そうね。

窓太  次に、デスクトップ検索の特長としてインデックス作成機能があげられます。

めも理  インデックス?

窓太  そうです。少しだけ、めも理ちゃんには難しい説明になるかもしれませんが、デスクトップ検索ソフトでは重要な要素なので、解説しますね。
 デスクトップ検索ソフトでは、多くのファイルをまとめて検索するので、1つ1つファイルを検索していたら膨大な時間がかかってしまいます。
 これは、図書館で全部の本を1冊ずつ確認していくようなものです。

めも理  うわー、面倒くさそうね。

窓太  そこで、インデックスの登場です。
 デスクトップ検索は、ローカルにある文書ファイルの情報を事前に収集し、インデックスとよばれるファイルに保存します。
 そして、ファイル検索を実行する際に、このインデックスのみを検索することで、高速に検索できる仕組みとなっているのです。

めも理  つまり、どういうことなの?

窓太  分かりやすく言えば、図書館の本を1冊ずつ読んで確認するのは面倒なので、図書館にある全ての本の情報をまとめた、1冊の本をあらかじめ作成しておくようなものです。

めも理  なるほど、それなら本を1冊ずつ読まなくてすむわね。

窓太  そうです。
 そのほか、検索結果の表示方法もデスクトップ検索ソフトの特長です。

めも理  表示方法?

窓太  Web検索サービスの検索結果ページは、Webページへのリンクとともに、リンク先のページに書かれた文章の一部が表示されますよね。

めも理  言われてみればそうね。

窓太  デスクトップ検索ソフトでも、各ファイル内のキーワード周辺の文章を、検索結果ページに表示してくれるので、ファイルを開かなくてもおおよその内容を確認できるのです。

めも理  おおー、それはありがたいわね。

窓太  以上が、デスクトップ検索ソフトが素人とは違うプロの探偵である点です。

めも理  よく分かったわ。
 ねえ窓太。それじゃあ、デスクトップ検索ソフトにはどういったものがあるのか具体的に教えてよ。

窓太  それでは、有名なデスクトップ検索ソフトを2つ紹介しておきますね。
 まずGoogle Inc.製の「Google デスクトップ検索」は、ローカルファイルの検索時にWeb検索も同時に行ったり、“Google”のWeb検索利用中にローカルのファイル検索を実行したりと、ファイル検索とWeb検索をシームレスに利用できるのが特長です。また、多数のプラグインが公開されており、プラグインを別途インストールすることで、検索できるファイルの種類を増やすこともできます。
 またマイクロソフト製の「MSN サーチ ツールバー with Windows デスクトップ サーチ」は、Windows 2000/XPのインデックス作成機能も利用できます。またこちらも、アドオンを別途インストールすれば検索可能なファイルの種類を追加できます。
 下記URLから2つのアプリケーションをダウンロードできますので、使い比べてみるとよいかもしれませんね。

  □Google デスクトップ検索
http://desktop.google.co.jp/

□MSN サーチ ツールバー with Windows デスクトップ サーチ
http://desktop.msn.co.jp/

めも理  「Google デスクトップ検索」と「MSN サーチ ツールバー with Windows デスクトップ サーチ」ね。
 さっそく試してみるわ。

窓太  あと、デスクトップ検索ソフトをインストールするうえで注意点があります。それは、インデックスを作成するためにハードディスクの空き容量が必要になることです。デスクトップ検索のアプリケーションは、他ソフトと比べてハードディスクの消費容量が多いことを覚えておいてください。
 また、デスクトップ検索ソフトがインデックスを作成している間は、パソコン全体の処理が遅くなることもあります。

めも理  分かったわ。


机上検索

めも理  ねえ、窓太。私にもデスクトップ検索が必要だと思うのよ。

窓太  どうしたんですか。必要ならば、アプリケーションをインストールして使って下さいよ。

めも理  違うわ。見て、私の机の上を。

窓太  うわー、ごちゃごちゃしていますね。……もしかして?

めも理  そうよ。今日提出の宿題を探し出すために、机の上を検索しないといけないのよ。
 さあ、窓太。今こそ、デスクトップ検索の力を示すときよ!

窓太  はあぁ、分かりましたよ。検索しますから、きちんと宿題をして下さいね。

めも理  宿題の答えもついでに……。

窓太  そんな機能はデスクトップ検索にはありません。

めも理  ちっ、案外不便なものね。


今回出てきた用語の解説

【デスクトップ検索】 Web検索サービスでWebページを検索するような感覚で、自分のパソコン内の文書ファイルを検索してくれるアプリケーション。

【ファイル名検索】 指定した文字列がファイル名に含まれているかどうかでファイルを検索する方法。

【全文検索】 文書内に書かれた全ての語句をもとにファイルを探し出す方法。

【インデックス】 索引のこと。デスクトップ検索ソフトでは、ローカルに保存されたファイルの情報を事前に収集し、ファイルとして保存したものを指す。
 デスクトップ検索ソフトは、ファイル検索を実行する際に、インデックスのみを検索することで、高速にファイル検索できる仕組みを実現している。また、デスクトップ検索ソフトを利用するには、インデックスを保存するためにハードディスクの空き容量が必要となるほか、インデックス作成中はパソコン全体の処理が遅くなることもある。

クロノス・クラウン:柳井 政和




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