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【第94回】

エンコード、デコードとカップラーメン

(04/12/20)

めも理 窓太 めも理と窓太
登場人物紹介

 窓の杜高校、超パソコン部の部室。

 あらあら、めも理ちゃん。今日は考え事をしているようです。

 一体、何を考えているのでしょうか?

エンコード、デコード

めも理  ねえねえ窓太。今日先輩から“エンコード”や“デコード”っていう言葉を聞いたんだけど、この言葉は一体何なの?

窓太  音楽や映画の話でもしていたのですか?

めも理  海外の音楽の話をしていたの。

窓太  そうですね、エンコードやデコードは、カップラーメンを考えると分かりやすいですよ。

めも理  カップラーメン? お湯を沸かせば分かるの? さっそく沸かしてみるわ。

窓太  えー、お湯はいりません。そうですね、この機会に、この2つの言葉について説明することにしましょう。


カップラーメン

4コマまんが
めも理と窓太の4コマまんが
「エンコード、デコード」

窓太  さて、めも理ちゃんに質問です。めも理ちゃんが山登りに行くとします。昼ご飯はラーメンにしようと思っていますが、本物のラーメンと、カップラーメン、どちらを持って行きますか?

めも理  愚問ね。カップラーメンに決まっているじゃない。
 本物のラーメンなんて持って行ったら途中でこぼれるわ。それに本物のラーメンは重いわよ。ラーメンってほとんど水だもの。
 それに比べてカップラーメンは、軽いから運ぶのが楽だわ。それに蓋もついているので、本物のラーメンと違って中身もこぼれないしね。

窓太  そうですね。ラーメンを山に行って食べようと思ったとき、本物のラーメンよりもカップラーメンのほうが便利ですよね。

めも理  当たり前じゃない。

窓太  実はパソコンの世界でも同じようなことがあるのです。

めも理  えっ、パソコンもラーメンを食べるの?

窓太  食べるわけないじゃないですか。パソコンの場合は、音楽データや、ムービーデータに関して同じようなことがあるのです。

めも理  音楽やムービー? どちらもファイルサイズが大きそうなデータよね。

窓太  そうです。いいところに気づきましたね。
 山登りに本物のラーメンを持って行ったら重くて運ぶのが大変なのと同じように、これらのデータを通信で転送しようとすると非常に時間がかかり、なかなか送信し終わらなくて大変という特長があります。

めも理  確かにそうね。

窓太  こういったときに、エンコードやデコードという作業が必要になってくるのです。
 エンコードというのは、ラーメンから水分を抜き、蓋を閉めて中身がこぼれないようにするパッケージ化の作業に相当します。デコードというのは、このカップラーメンの蓋を開け、お湯を注いで食べられる状態にすることに相当します。

めも理  つまり、どういうことなの?

窓太  エンコードというのは、映像だったら映像、音楽だったら音楽という特定の種類のデータを圧縮する作業になります。デコードというのは、エンコードで圧縮したデータを解凍するという作業になります。
 エンコードでは、通常の圧縮解凍と違い、映像や音楽に特化した圧縮をすることで、より小さなファイルサイズに圧縮することが可能です。
 これはカップラーメンが、ラーメンに特化した圧縮技術なのと同じことです。カップラーメンでは、麺や具を乾燥させ、スープを粉末にして極限まで軽くしています。

めも理  ということは、エンコードしたデータは、元のデータより軽い状態。つまりカップラーメンのような状態になるというわけね。そしてデコードしてデータを解凍すると、カップラーメンにお湯を注いだように、食べられる状態になる。つまり、音楽データなら音楽が聞ける状態、ムービーデータならムービーが見られる状態になるというわけね。

窓太  そうです。こういったエンコード、デコードでは、通常のデータ圧縮や解凍と違い、専用ソフトを使うことが多いのが特長です。これは、エンコードやデコードが、特定の種類のデータに特化しているためです。
 こういった、音楽やムービーそれぞれに使用される専用のエンコードの仕方を、エンコード形式と呼びます。この言葉も覚えておいたほうがよいでしょう。
 また、エンコードをしたデータは、元のデータとは違うデータになってしまいますので注意が必要です。エンコードしたデータをデコードしても、完全に元のデータと同じ物にはなりません。これは、お湯を注いで作ったカップラーメンと、本物のラーメンが完全に同じ物ではないのと同じです。これは少し覚えていたほうがいいでしょうね。まあ、普通に音楽を聴いたり、映像を見たりする範囲では問題ないぐらいの違いですが。
 さらに、エンコードやデコードでは、ファイルを暗号化して、特定の人にしか見られないようにする機能がついていることもあります。これは、最近の著作権を保護する取り組みに対応した流れですね。
 私から言っておいたほうがよさそうなことは、このくらいでしょうか。

めも理  へー、なるほどね。エンコード、デコードって難しそうな言葉だったけど、カップラーメンかと思えば、親近感が湧いて来るわ。


カップラーメンのデコード

めも理  というわけで、今日はいろんなエンコード形式のカップラーメンをデコードしてみることにしました。

窓太  うわっ、部室の机のうえにたくさんのカップラーメンが。

めも理  カップラーメンもいろんな種類があるじゃない。だから学食で売っているものを全部買って食べてみることにしたの。さあ、食べるわよ!

窓太  うーん、まためも理ちゃん太りそうですね。


今回出てきた用語の解説

【エンコード】 映像や音楽など、特定の種類のデータを効率よく圧縮する方法。また、エンコード形式と呼ぶ場合は、そのエンコードを行った形式を指す。

【デコード】 エンコードしたデータを使用できる状態にすること。

クロノス・クラウン:柳井 政和




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