めも理と窓太 登場人物紹介

　窓の杜高校、超パソコン部の部室。

　あらあら、めも理ちゃん。今日は部室で苦しそうにしています。

　一体、何が原因なのでしょうか？

大盛り

げふーっ。

めも理ちゃん、女の子がそんな下品なことを口にするのはやめましょう。

だって、学食で大盛りご飯を出されたんだもの。 　学食で定食を注文するたびに、学食のおばちゃんは、私だけにご飯を大盛りにして出してくるの。まるで私が定食を注文するときには、大盛りが当たり前のように思っているのよ。

まあ、めも理ちゃんの“デフォルト”は大盛りですからね。学食のおばちゃんもよく分かっていますよ。

えっ、何？　デフォルト？　何それ。また私の知らない言葉を使って。どうせ私の悪口なんでしょう。

違いますよ。

そうよ、そうに決まっているわ！

えー、仕方がないですね。デフォルトの意味をきちんと説明するしかなさそうですね。

デフォルト

めも理と窓太の4コマまんが 「デフォルトとご飯の大盛り」

それでは確認です。めも理ちゃんが学食に行くと、とくに何も言わなければ、必ず定食のご飯が大盛りにされるのですね？

そうよ。『普通盛りにして』とか、『軽めに』とか言わなければ必ず大盛りにされるわ。

実はパソコンのアプリケーションを使う場合でも、同じようなことがあるのです。

アプリケーションが定食を頼んだりするの？

違います。アプリケーションを使うには、いろいろと細かな設定をしないといけない場合がありますよね。 　例えば、あるアプリケーションを初めて使うときに、そのアプリケーションの設定について、細かく設定しないといけないとします。 　アプリケーションを初めて起動して、その設定を全部しろと言われたら、どう思いますか？

面倒だと思うわ。あらかじめ、よく使われそうな設定にしておいてくれればいいじゃない。

そうです。世間の多くの人も、めも理ちゃんと同じことを考えます。細かな設定をするのは面倒なので、よく使うようなの設定でいいじゃないかと思うわけです。 　そのため多くのアプリケーションでは、“学食で何も言わなかったら大盛りのご飯を出してくれる”のと同じように、何も設定しなかった場合の初期状態の設定というのを用意していることが多いのです。 　この何も設定しなかった場合の、アプリケーション側が用意しておいた設定のことを、デフォルトの設定と呼ぶのです。

へー、そんな設定があったんだ。

ちなみに、デフォルトという言葉は、“怠慢”“欠席”を意味します。だからデフォルトの設定とは、やらないといけない設定を、面倒だからやらなかった場合の設定ということになります。 　アプリケーションを初めて使う場合は、このデフォルトの設定で問題ないですが、慣れてきたらどんな設定があるのか調べて、自分で設定を行ったほうが使いやすくなりますよ。

分かったわ。それじゃあとりあえず、明日の学食から、普通盛りにして下さいって言ってみるわ。

普通盛り

げふーっ。

あれ、めも理ちゃん。学食のおばさんに、普通盛りにしてもらうように頼んだんじゃなかったのですか？

頼んだわよ。そうしたら、『あなたは見るからにご飯を食べそうだからダイエットなんか似合わないわよ』と言われたの。そうしていつもより、さらに多めにご飯を盛られたのよ。失礼よね、まったく。

それで全部食べてきたのですか？

当然じゃない。出されたものは食べないと。

はー、めも理ちゃんが大食らいなのは、めも理ちゃんの責任だけでもなさそうですね。

今回出てきた用語の解説

【デフォルト】　アプリケーションの初期設定のこと。アプリケーションでは、初回起動時にすぐにアプリケーションを使用できるように、デフォルトの設定を用意していることが多い。

（クロノス・クラウン：柳井 政和）