めも理と窓太 登場人物紹介

　窓の杜高校、超パソコン部の部室。

　あらあら、めも理ちゃん。今日は珍しく部室で本を読んでいるようです。

　一体、何を読んでいるのでしょう？

相性占い

ねえねえ窓太。窓太の誕生月はいつ？

4月ですよ。

ふーん、それじゃあ血液型は？

ちょっと待って下さい。私はロボットですから血液型なんてないですよ。一体、なぜそんなことを聞くのですか？

雑誌に相性占いがあったからよ。いい機会だから、窓太との相性をはっきりさせておこうと思ってね。私と窓太の相性はきっと悪いはずだと思って聞いてみたのよ。 　血液型のあとにはね、年齢を聞いて、身長を聞いて、体重を聞いて、年収を聞くと、どれくらい相性がいいか分かるのよ。

めも理ちゃん、ロボットにそんなことを聞かないで下さいよ。しかしまあ、そうやっていろいろと聞いて答えていくのはまるで“ウィザード”みたいですね。

ウィザード、何それ。私は魔法なんか使わないわよ。

めも理ちゃん、ウィザードって言葉を知っているんですか？

知っているわよ。魔法使いでしょ。ゲームで遊んでいたら時どき出て来るわよ。でも、ウィザードはそんな質問なんてしないわ。

先ほど言ったウィザードは、コンピューターのアプリケーションで使われるウィザードのことですよ。

へー、コンピューターでは、魔法使いが相性占いをしてくれるの？

いや、全然違います。これはちゃんと説明したほうがよさそうですね。

ウィザード

めも理と窓太の4コマまんが 「ウィザード機能」

それじゃあめも理ちゃんに質問です。なんで先ほど、雑誌の相性占いをやってみようと思ったのですか？

それは、質問に答えていくだけで、簡単に結果が出るからよ。楽だから試しにやってみようかなと思ったの。私は面倒なのは嫌いだけど、楽なことは大好きだもの。

質問に答えていくだけなら、めも理ちゃんでもできますからね。

何かトゲがあるいい方ね。

実はコンピューターの世界でも、この占いのように、質問に対話形式で答えていけば、アプリケーションを手軽に操作できる方法があるのです。

おー、そんな便利な方法があるのね。

はい、先ほどの相性占いのように、対話形式で項目を選んだり、文字や数字を入力したり、操作したりする方法を、ウィザード形式と呼ぶのです

へー。でも、なんでそんな機能があるの？

めも理ちゃんは、アプリケーションを使っていて、複雑で項目がいろいろあって、よく分からないで困ったという経験はありませんか？

よくあるわよ。というか毎日ね。

実は、そう思うのはめも理ちゃんだけではないんですね。そこで、誰でも簡単にアプリケーションを使う方法として、対話式のウィザードという方法が出てきたのです。それでは、よくあるウィザード形式の使い方を説明しますね。

分かったわ。

ウィザード機能がついているアプリケーションを使っているときに、ウィザードを起動すると、新しいウィンドウが表示されます。そこには、ユーザーが何をすればよいのかが書かれているので、その指示のとおりに操作していきます。そうすれば、アプリケーションを利用できるようになっているのです。 　例えば「Outlook Express」で新しいメールアカウントを作成しようとすると、ウィザード形式の質問ウィンドウが表示されて、新しいメールの設定が作成できるようになっています。

「Outlook Express」のインターネット接続ウィザード

へー、そういえばメールの設定って無茶苦茶複雑そうだけど、私でもできたわね。

そうです。ウィザードは、めも理ちゃんでも使える非常に簡単なアプリケーションの利用方法なのです。

うーん、何だか馬鹿にされているみたいね。

窓太がやること

ねえ窓太。ウィザード形式で、窓太がやることをまとめてみたの。ちょっとやってみてくれない。

何ですか？　まるで紙芝居みたいなものを作っていますね。どれどれ、最初は『窓太がほうきをもつ』次が『そのほうきで床を掃く』その次が『ごみをちりとりで取って』『ゴミ箱に捨てる』……。 　めも理ちゃん、これは何ですか？

お掃除の仕方よ。このウィザード形式なら、窓太もバッチリ部室のお掃除ができるわよ。

めも理ちゃん、部室は自分で掃除して下さいね。

今回出てきた用語の解説

【ウィザード】　対話形式でアプリケーションの設定を行ったり、処理を実行したりするアプリケーションの利用方法。

（クロノス・クラウン：柳井 政和）